国家資格キャリアコンサルタント論述対策②~チェックポイント~

【お断り】
2017年にアップしていた記事を一時期、noteに移行していましたが、キャリアコンサルタントとして5年が経過し、情報も古くなっている部分もあり、有料記事を無料にして、再度こちらに掲載することといたしました。

論述はロープレが記述式になっただけだとお伝えしました。

原則がわかっていると、ポイント(出題されている質問の意図)を押さえて逐語録を読んで行けば自分の視点で答えを書けるようになります。

文章が苦手な人は、苦手という意識だけでフィルターがかかってしまいますから、まずは文章の上手下手は置いて、逐語録を読み込んで口頭でもいいので言語化してみて下さい。

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論述の逐語録を読んでいく上でのチェックポイント
・主訴はどこ?
・主訴の他に訴えているのとは?
・感情の表出はどこに読み取れるか?
・自己概念の影をとらえられているか?
・経験代謝は促されているか?
・この逐語録展開はどうか?
・その後どうなっていくか?
・別のアプローチで展開が変わっていく可能性を想像できるか?
・主観や価値観を基準に見て言っていないか?
・クライアントの思い込みはあるか?あるとしたらどこに表れているか?
・自分がこのキャリコンだったらどうか?

このあたりが基本的なことだと思います。
このリストを作ってみて思うのは、これそのまま実技のロープレでもチェックして進めていくポイントでもあります。

逐語録をただ読むのではなく、自分がキャリアコンサルタントだったらどう受け答えしていくだろうという視点も大切です。

回答を作っていくときの表現のポイント
具体的に書く段階になると、言葉選びが難しいと思います。
回答例がないことから、どのように書けばいいかわからないというお声も聞きます。

ここでは、問題を取り上げるわけにはいかないので、文例としてお読みいただき、回答する際の参考にしていただければと思います。

・具体的な逐語録内の言葉を引用しているか?

→「~はできないんですか?」という問いかけと提案はキャリコンの主観に基づいていて決めつけている。
例えば、断定的、主観的、というような言葉にしても良いと思います。

プラスの言葉としては、言い換えをしている、要約して伝えている、別の言葉で伝え返ししている、新しい展開につながっているなどと評価できるところは書いていくと良いでしょう。

・具体的な発言から状況を把握して表現できているか?
→「転職したい」と訴えているが、その一方で仕事を抱え込んでいる状態を認識できていないため自己理解不足の状態である。
「そんなこと」「みんな言っている」という思い込みなどが入っていないかも注意深く言葉を拾っていく。

・主訴がどこにあるかの見極め
自分の視点で良いのでここが本当に言いたいところなんだろうなというところをひとつ明確にする。

例えば、「転職したい」という明確な表向きの訴えで来談したとしても、話を聞いているうちにまわりが認めてくれない、評価してくれないということが本当の訴えだと読み取れることがある。
そこを把握できているかがポイントになる。

・どこがポイントになって今後展開していくのかを伝えられているか?
→「孤独」「評価してもらえない」という発言があるため、まずはクライアントの感情やありたい姿を明らかにしていく。
その上で自己理解が促進できるよう、これまでの成果や評価も含めて棚卸をするよう進め、必要であれば一緒に考えていくような展開をしていく。

理由や原因を書くときは、
・○○ということから~ということにつながっている
・~がきっかけとなって○○ということになったのがその理由である
・~が元になっているのは、○○が原因と考えられる
というようなフレーズを頭に入れておくと後は内容を入れ込めばよいので、文章が苦手な人は回答の内容をしっかり表現することに集中できると思います。

つまり、聴かれていること(問題文)をしっかり読んで、その言葉に合わせて表現することに慣れておくと、論述試験はグッと気持ち的にも楽になりますよ。

具体的な例題がないと、抽象的な表現になってしまうところもありますが、こうした表現をすれば合格できるということではなく、はじめと結びの言葉さえ押さえておくよう、慣れておいてください。

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