国家資格キャリアコンサルタントロープレ対策①~意外な落とし穴~
【お断り】
2017年にアップしていた記事を一時期、noteに移行していましたが、キャリアコンサルタントとして5年が経過し、情報も古くなっている部分もあり、有料記事を無料にして、再度こちらに掲載することといたしました。
巷では、ロープレの練習を1回もせず合格した人もいるとか、何回もやって合格した人もいるというような様々な情報があり、試験前はその情報に翻弄されてしまいますね。
学科は自分で頑張るしかありませんが、一人での対策にも限界があります。また、JCDA受験とキャリアコンサルティング協議会の受験では、対策も異なります。
私はJCDA受験でしたので、参考になればと思います。
地方在住者にロープレ対策をしようと思うと圧倒的に不利です。
そもそも受験生がいない、知り合えないのです。
私は山梨在住のため、講座も都内へ通いましたし、当然都内の勉強会情報も都内のものなので、もちろん物理的には大変でしたが、出来る限り参加しました。
近くに勉強会もない場合は、仲間と勉強会を開催することの他に、スカイプやzoomでロープレ対策をするとか、有料の対策講座、オンラインでの試験対策セッションを有料でお願いするかという感じになると思います。
ただ勉強会をやってみて感じたのはつながりがあれば、自主勉強会は、ホルダの方を確保できるけれど、つながりを持っていないとキツイということでした。
つながりがあれば心強いですが、そういったつながりがないと、厳しいものになります。
また勉強会もいつも同じメンバーだと段々と馴れ合いになってしまったり、話す内容がなくなったり、マンネリ化も懸念されるので、仲間や先輩とのつながりは作る、探す、ということがとても重要だと思います。
そして、ご自身が合格後もずっと勉強会をご厚意で開催されているところも都内にはありますので、聴いてみても良いでしょう。
私も名前だけは所属しているので招待することは可能です。
実は所属しているその勉強会にどうしても都合がつかず、リアルでは参加できなかったのですが、サイボウズのグループに入らせていただき、情報交換出来たことが心の支えになりました。
自分のクセを直す・思い込みに気づく
私の場合、仕事はカウンセリングやコーチング、カラーセラピーなどでいつも人のお話を伺う立場。
どうしてもついてしまったクセというのが自覚・無自覚に関係なく存在します。
この癖に気づけるかどうかが大きなポイントです。
癖を意識しないことが落とし穴になってしまうかもしれません。
例えば、私の場合はコーチングをしていることもあって、どうしてもゴールを明確にしたくなります。
そして、養成講座中にとった逐語録を取るための録音でもだいぶクセが出ていました。
・せっかちにうなづく
・「あ~」「うーん」というような声をつい入れてしまう
・質問が長い、わかりにくい
・誘導的
そうしたクセは、まずは客観的に自覚しなくてはいけないんですね。
録音してみて気づきましたし、恥ずかしかったです。
自分の中では出来ているという思い込み、おごりがあったことにも気付きました。
早く自分のおごりに気づくことで、癖をリセットすることが出来ます。
ある方は、人材系のお仕事をされているということで、普段の仕事で使っている自分なりのお話の聞き方になってしまっていて、出来ていると思っていたけれど、やっぱり受験用に修正するのは大変だとおっしゃっていました。
経験代謝という概念を念頭に起きつつ、インテーク面談だということを忘れずに、自分のクセという落とし穴に早く気づいて修正していくことが合格への近道です。
なので、私の場合はまずは癖を明確にしてから一度リセットするつもりで練習するということを中心に、JCDA用に切り替えていきました。
この聴き方は、その後にも大きく役立っています。
本当に傾聴することって、どういうことかは、発展途上ですが、感覚としてつかめて来たとは思っています。
また、自己一致しているかどうかということも常に意識するようになりました。
ロープレに関しては、個人的感想として、あまり私のような仕事や別のコーチングやカウンセリングの方法でセッションを多くしていないほうがスムーズに受け入れてロープレが出来るのかもしれません。
どんなこともやっぱり一番は「素直なこと」がゴールへ行ける近道なのだと思います。
言い訳したり、自分のやり方が正しいとか、そういったジャッジをしている間は成長できません。
そして、癖を治す方法を一つご紹介します。
クセが明確になったら、
・日常の会話でロープレ的に聴く。
・ひとりでエアロープレをやる。
・頭の中でロープレをシュミレーションしてみる。
常にJCDAでしたら大切な「経験代謝」が回っているかどうかを意識してください。
習いたてだと「経験代謝」って何?ということもあると思います。
私も最初はわからなかったのですが、どこにクライアントの自己概念の影が見え隠れてしているか?
感情に近い言葉や表情はどうなのか?
意識することがたくさんあって大変ですが、そのあたりをまずは意識してみてください。
<日常の会話での練習>
家族に気持ち悪がられながらも、ロープレ的に聴き、問いかけました。
「今日はどのようなことで」
「それは具体的には?」
「悲しい・・・ですか」←感情にフォーカスする
もう少し家族の中での会話的に崩して言っていたこともありますが、これをやって自分の中でついせっかちに聞いていたところを日常会話で修正しました。
友人と会った時にも少しだけ練習に付き合ってもらいました。
<エアロープレ>
ひとりで2役やります。
時に3役になることも。
一人で部屋にこもり、YouTubeなどにあるロープレの例や自分で想定したクライアントを演じ、キャリアコンサルタントの私が受け止め、問いかけていきます。
ひとりでやっていると非常に怪しいのですが、この流れをたたきこむには、日常に取り入れたり、一人の練習時間があったほうがいいと思います。
録音・録画すると更に良いと思います。
本当に嫌なくらいクセに気づきます(笑)
そして、慣れて来たら、試験官役もやって、一人3役。
「口頭試問」にも答えます。
勉強会で教えていただきましたが、唯一事前に考えておくことができるのが口頭試問で聞かれるかもしれない質問があります。
キャリアコンサルタントを取得したらどう活かしたいか?
これは答えを用意しておくことが出来ますよね。
実際に文章にして読んでみて、すらすらと言えるよう練習することをおすすめします。
その他主訴や自分として良くできたところ出来なかったところも聞かれます。
偽らずに正直に答えれば挽回のチャンスがあります!!
→自分のできなかったところを隠したために不合格になった方もいたそうです(実話)。
苦手なクライアント・想定外のクライアント対策
誰でもが当たると嫌だな~と思うタイプのクライアントがいると思います。
私もどうしても苦手なタイプ・当たりたくないクライアントと言うのがいました。
・男性
・年上
・理系
これに、しゃべりすぎるクライアント、しゃべらなすぎるクライアント、無表情のクライアントだったらもうお手上げです(笑)
そのことをある時勉強会でホルダの方に質問したところ
「苦手だと思う理由は?」と聞かれました。
私は「話が通じなさそうで・・・子育て中の女性とかだったらわかるし、共感できるんですけれど・・・」と言ったらホルダの方に言われました。
「自分が経験したことがあるからわかるというのは思い込みかもしれないよ。
そしてそれは共感じゃなく同感なだけかもしれないじゃない?
共感と同感はまったく違うモノです」と。
私は、目の覚める思いでした。
同じような経験をしている=共感できる
という思い込みにハッとしたのです。
また、ロープレを通して、キャリアコンサルタントになり切ろうとしていたら、そういうのはすぐに見破られました。
「キャリコンを演じているように見える」
これは、本当に心が痛かったです。
1週間くらい落ち込み、立ち直れなかったです。
自分でも「私じゃない誰かになろうとしている」ような感覚があり、自分と表現が一致していなかったのです。
そうなった原因にも理由があって、「自分のコーチングでついた癖を直そうとしていたから」だったのです。
先にも少し書きましたが、講座の中で録音して逐語録を書くというのがありますが、これは本当に良い学びになりましたので、出来れば何度も短い時間でもいいので、録音してみるといいと思います。
そして「出来ている」と思っていることが過信につながるので、第三者からの厳しめのフィードバックは良いカンフル剤になりました。
仕事となると、そういう指摘をしてくれる人はいませんから、本当にありがたかったです。
ロープレの参考図書については、様々なサイトで紹介されていますので、今の段階では割愛しますが、また追って追加していけたらと思います。
まとめになりますが、やっぱりロープレ対策として本を読むよりは、動画(YouTubeなど)、動画よりは練習、しないよりは録音、録音したら逐語録、信頼出来る方の厳しめのフィードバックと、出来ることを少しずつでも良いのでやってみると良いと思います。
この経験は実際に日常会話でも仕事でも、すぐに役に立つことですので、実践しながら定着させていくと良いと感じています。
これから受験される方は、ロープレ、頑張ってください!