友達の相談にどこまで乗れますか?

プロフィールコーチング®のすぎもとかおるです。

あなたがプロとして何らかの専門性を持って仕事を始めた時、
友達からその分野について
「相談に乗ってほしいんだけれど」
「ちょっと教えてほしいんだけれど」
と言われたことはありませんか?

そしてそういう時どうやって答えますか?

心の中で

<友達の相談には乗りたいし力になりたいけれど、これは仕事として受けるのかな?
それとも友達としてなのかな?
その時は無料?有料?モヤモヤ・・・>

というような心の声が聞こえてきたりしませんか?

友達は軽いノリで言ってきたのかもしれないし、お金のことなんて考えずに友達感覚で言ってきたのかもしれない。

信頼して相談してくれているのかもしれない。

信頼してくれるなら、それに応えたいという気持ちもある。

私が考えるのは、やはる「前提」をきちんと伝えるということです。

私がずっと前に経験したことをお話したいと思います。

だいぶ前の話になります。

友人がメールで相談事を長文で送ってきました。

その時は「力になりたい」と思って精一杯の返信をしました。

するとそれに輪をかけてたくさんのメールが来る・・・

電話もしてくる・・・

大変申し訳ないのですが、だんだんとそのメールや時間に関係なくかかってくる電話がうっとおしくなってしまいました。

<私はこんなに長い時間をかけて傷つけないように、力になれるように返信しているのに>

こんな思いが出てきてしまったのです。

この返信に使っている時間があれば、他のお客様へのフォローに使いたいし、仕事の準備もしておきたい。

矛盾した私の気持ちをどうしよう・・・

この時私は、アロマセラピストとしての仕事もしていましたし、セルフカウンセリング®の認定講師としても活動していました。

<お客様や受講生はお金を払って相談したり、サービスを受けているのにと思う私はお金に汚いのだろうか>

という思いも湧き上がってきてしまいました。

そこで相手からの返信があってから、必要な情報提供をしてある程度の着地点があったのでそれで終わりにしました。

でも、ある時電話でまた連絡をしてきたのです。

その時に伝えたことはざっくりいうと

「力になりたい気持ちはあるけれど、今はそれに関しては仕事としてやっているの。
だから全部を友達としてタダでやることは正直言って出来ません。
例えば料理研究家の友人に、レシピを教えてって言えるかな?
グラフィックをやっている友人に、ちょっとチラシを無料で作ってよって言えるかな?
友達に営業するの?って思うかもしれないけれど、
私はプロとしてその相談を受けるならプロとしての料金をいただいてちゃんとやりたい。
大変申し訳ないけれどこれは友達として回答するならこういうことで(内容説明)
仕事としてお金をいただくならこういうことが出来る(内容説明)から検討してね」

というようなことを電話で伝えました。

その時、友人の様子は電話なので分かりませんが、
なんとなくテンションが低いような
でも悪かったなという思いも含んだあいまいな返答でした。

そこで気づいて

「気づかなかった!そうだよね。ちゃんと仕事としてお願いするね」

と言ってくれたらどんなにラクになったでしょう。

それか反対に

「友達なのにお金取るんだ。もう連絡しない」

と言ってくれたほうがどんなにラクだったでしょう。

それっきり、その友人は連絡してこなくなりました。

それが友人の出した答えだったのでしょう。

私はとても寂しく、本当に伝えたことが良かったの悪かったのか?

今でもわかりません。

わだかまりのあるまま、強制終了になってしまったことは私にも意思疎通不足があったと反省すべき点があると思います。

でも、必要以上に相談に乗り続けることは相手も不幸にします。

私も時間を使います。

共依存関係を作ってしまうことにもつながりかねません。

私は友人にも自立した考えを持ってほしかったのですが、伝わっていなかったのかもしれません。

相手の気持ちはもう聞けないのでわかりませんが、もしあなたが友達に

「友達だから安くやってよ」

とか

「友達だからちょっと教えてよ」

と言われたりしたら、どうするのか?

自分の中の「前提」を作って伝えられるようにしておくと良いですね(^-^)

更には自分が友人に自分の仕事を宣伝する時にも気を付けたほうが良いでしょう。

よく

・最初は練習のつもりでモニターでやっていたらそれが当たり前になってしまって正規の料金を取れなくなってしまった。

・友達に営業したくないけれど、宣伝する力がなくて仕事にならない。

・お客様と友達みたいになってしまって収拾がつかない。

逆に

・お友達が始めた仕事を応援したいと思っていろいろ手伝っていたらその友人からの欲求が大きくなってきた。

・最初の約束事を決めておかなかったばかりにトラブルになって関係が悪化してしまった。

というような悩みを聞きます。

私もいっぱいそういう経験をしてきました。

これも、自分としてのビジネススタイルや考え方をきちんとしておくこと。

更に、仲が良いからこそ約束事を決めること。

集客を友人に依存しない(自分で集める工夫と努力をする)。

あなた自身が、学び仕事にしようと思ったことには、プロとしての誇りを持ってやっていってくださいね。
きちんとお金を取ったほうがお客様に対して最善を尽くそう!と思えるはず。

そして相手も気持ち良くあなたのサービスを受けたいと思ってくれるはずです。

そして、誰かに頼みたいときも、きちんと料金を払ったほうが相手も全力でやってくれるはず。

誰かを応援したいときもお互いの前提を作っておく。

こうすることで、良い関係性を保ちながら仕事も拡大して行けると思います。

結局お金?!

と思われるかもしれませんが、お金は分かりやすいお願いと報酬の「カタチ」です。

お金じゃなければ、お互いにメリットがあるように「提携」出来ることを考えてみるのも良いですね。

最後は、お互いの意思疎通が出来ているかどうか?なのだと思います。

私は知り合いや友人、卒業生の方にお願いする時、こちらの思いやゴールを伝えて

「いくらくらいでやってくれますか?」

と聞きます。

それでお願いするかどうかを決めます。

これには、上下関係もなければ対等な立場でビジネスパートナーとしてお願いしたいという思いを込めているからです。

そこから

「これはつけられますよ」

「こうするならこのくらいの値段でいいです」

とお互いのすり合わせを行って、覚え書きを交わします。

口頭だけではだめ。

契約書みたいな大げさなものではなくても、文書を交わして確認をする。

こうすると、相手が友人だからと言って、約束した以上のことを頼んでしまうようなことも防止できますし、相手も友人だからと甘えた仕事はできなくなります(笑)

これで、仕事として成立してすっきりとした気持ちでお願いできるというわけです。

私の例で話した友人には、こういうことを考えるきっかけをくれたと、会えなくなってしまいましたが、心の中では感謝しています。

また月日が経過して会えたら、ちゃんと感謝を伝えたい。

そう思っています。

これがすべてに対してベストな方法ではないですが、何かの参考になればうれしいです。

 

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