コラム

2017年2月23日 / 最終更新日 : 2017年2月24日 profile-coaching コラム

朝ドラ「べっぴんさん」に見る自分らしいキャリアの見つけ方

今NHPの朝ドラで放映中の「べっぴんさん」
ご覧になっている方はいらっしゃいますか？

私は最初淡々とした感じで飽きてしまい、途中で見なくなってしまったのですが、年明けから再び興味が湧いてきて仕事がゆっくりのスタートの時は出来るだけ見ています。

興味を持った理由。
それはすみれ（主人公）の娘さくらとの確執、さくらが自分の将来を模索してやっとやりたいことを見つけ、大学、留学とデザインの勉強をして、すみれが仲間と作ったベビー服の会社キアリスの入社試験を受けるというプロセスをキャリアという視点で見て自分なりに理解をしてなるほどと思ったからです。

更に脇役の方たちの生き方の選択もとても興味深かったからです。

高校生の頃、恵まれている環境なのにやることが見つからず、東京へ行きたいと言い出す。
自分のことは誰もわかってくれないと苦しみます。

ですが、母娘の角質を乗り越えて漫画を描くことが好きだったさくらは東京でデザインを勉強して将来はキアリスで働きたいという夢につなげていきます。

ここで私が頭に浮かんだのは、ドナルド・E・スーパーの理論「ライフステージ」と「ライフロール」という考え方です。

キャリアには長さ（キャリアの段階）と幅（キャリアの役割）にあてはめてみると、まさにその段階をたどっているなぁと思って面白くドラマの展開を見ていました。

ライフステージには、成長期（0～15歳）、探索期（16～25歳）、確立期（26～45歳）、維持期（46～65歳）、下降期・解放期（65歳～）があり、段階に応じた発達課題を対応させた考え方です。

もうひとつはライフロールというもので、人生にはいくつかの役割があって一生で変化をするので、その組み合わせによって役割をうまく担い、満足感が得られるという考え方です。

さくらは、まだ探索期の中にいますが、自分で何が向いているのか？を考え、デザインの道へ。
そこに至るプロセスの中で、好きなことを再確認したり、アルバイトをしてみたりして仕事の苦労も体験します。

その中で進路を見つけていくプロセスがスーパーの理論と重なるなぁと思ってみていました。

また、べっぴんさんの中で、ずっとお世話をしていた女中の喜代さんという方がいます。
喜代さん（坂東家の女中）はさくらが高校卒業するときにおつとめも終わりにして、坂東家を支えてきた忠さん（坂東家の執事）と第二の人生を歩み始めます。

更にキアリスの創業者の一人小澤良子の夫、勝二さんが一足早く定年を迎えるにあたって、みんなの前で喫茶店をやりたいと言います。

これはひとつの職業人としての役割を終えて、第二の人生をどう生きるかを考えた時にこの結論に至るまでもいろいろありました。

そしてこのふたりの結論にみんなが賛成するのです。

キャリア＝職業?!

少し前までは、キャリアというと仕事や職業での経験や実績というとらえ方もされてきましたが、今ではライフキャリアという考え方が主流になりつつあります。

終身雇用、年功序列という昔ながらの概念が消えつつあり、会社に忠誠心を誓って勤め上げるということも少なくなってきました。

仕事の内容も人工知能や技術の進歩で変化しつつあります。

そうした変化を自覚しながら、発達の段階に応じた課題や人生の役割の変化に応じて、自分は何を選択していくのか？を考えることが「自分らしいキャリア」「自分らしい生き方」を選んで行くことにつながるのだと思います。

みんなこうして選んで行けることが理想でもあるし、こうした視点で見ると、ドラマも結構面白く、学びになるなぁと思っています。

また、プロフィールコーチング®でプロフィール作成をしたり、自己理解を深めていくときにそのストーリーをたどっていくとき、こういったキャリア理論と照らし合わせてみると、クライアント様がなぜ今この仕事をし、これからどうしていきたいのか？を考えるひとつの指針にもなります。

そして、プロフィールを作るということが単なる仕事のツールというだけにとどまらず、その方の人生をデザインしていくための大切な軸となることをいつも実感しています。

プロフィールは、起業家、経営者、セミナー講師などだけのものではありません。

人生の必修科目だと思っています。

これからキャリアを積み重ねていく学生さん、子育て中の方、転職を考えている方、そして定年を迎える方などの自己理解とライフキャリアを考えていくためにもお役に立てるものなのです。

マイプロフィール作成講座は随時開講中。

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