国家資格キャリアコンサルタント論述試験対策①~論述とロープレはセットで考える~
【お断り】
2017年にアップしていた記事を一時期、noteに移行していましたが、キャリアコンサルタントとして5年が経過し、情報も古くなっている部分もあり、有料記事を無料にして、再度こちらに掲載することといたしました。
ご存じの通り、キャリアコンサルタント試験の実技試験には、論述(記述式のテスト50分)とキャリアコンサルティングのロープレ、口頭試問があります。
私は、論述試験の点数は、50点中47点でした。
何が良かったのか、どこで減点されたのかは知る由もありませんが、私がやった論述対策をまとめてみました。
くり返しお伝えしているのですが、試験勉強に「王道」はありません。
近道もありません。
王道というならコツコツやるしかないですよね。
また誰かのやり方が自分に合うとも限りません。
でも、誰かのやり方を一度は参考にしたり、真似てみることで自分なりの方法を見出すことはできるはず。
ということで、私のやった論述対策が少しでも参考になれば幸いです。
論述はロープレとつながりがある
最初、試験のことが良く分からなかったとき、論述対策とロープレ対策、両方が必要だな~と勝手に思い込んでいました。
自主勉強会を通学クラスでやることになり本当に素敵なご縁、ありがたいつながりでホルダになってくださった方から言われたことがあります。
「論述とロープレの対策は実は同じ」
ということでした。
結局のところ、
論述は筆記のロープレであり、ロープレは筆記が口頭になっただけだ!
ということを教えていただき、納得しました。
論述は対策のしようがないという方もいらっしゃるかもしれませんし、
わからなくなったら、こういう結論に持って行けば良いというテクニック的なことを探してしまう方もいるかもしれません。
ですが、そういう方法やテクニックに走ってしまうと、結局逐語録を読んでも、クライアントの意図を汲み取れていない記述になってしまう可能性があると私は思います。
論述も、自分がキャリアコンサルタントとして
この人の話を聞いたとき、自分はどう考えて受け答えをするか?
ということを想像力を働かせて、回答することが大切ではないかと考えています。
論述の勉強をしておくと、ロープレも変化が出てきます。
逐語録を書いてみることは、とても大切と講座でも教えていただきましたが、本当にその通りだと思います。
試験問題の傾向は同じような形がどちらの試験実施団体でも続いているため
やることは、ポイントを押さえて行えば、ロープレ対策にもつながり、論述も短い時間の中で、回答をまとめる力も付いてくることになるはずです。
私がやった対策
・過去問の論述試験をやる
ただ過去問を眺めて文章を頭の中で作るのではなく、実際に書いてみる。
PCを使って回答をまとめるのではなく、実際に手を動かして自分の文字で書いてみることが大切です!
出来れば時間を図って、筆記にかかる時間を把握する。
当然と言えば当然ですがこれをやるとやらないでは大違いだと思います。
出来れば過去問3回分はやってみたほうが良いです。
出来れば、音読すると更に良いです!
言い回しがおかしいとか、文章的に脈絡がないなど、音読して分かることがあるためです。
・過去問の論述試験で出した回答を勉強会でシェア
ホルダの方のお話も伺い、参加者同士でいろんな視点を持つことが目的です。
正解はひとつではないため、この選択肢を選んだら(相応しい・相応しくないなど)その理由として明確にキャリアコンサルティングの理論に沿って回答できているかを確認し合う感じです。
・逐語録に慣れる
通学講座で例題があったのでそれを読み返して読んでみることでいろいろなケースに触れることが出来ます。
カウンセリング系の本には逐語録が例として載っているものもありますが
あれこれ手を出すよりは過去問や教材などを活用したほうが良いかもしれません。
論述だからと言って、難しい言葉をわざと使ったりしようとせずに
なおかつ、キャリアコンサルタントとしての専門性もあるので
ポイントになるワードは押さえておくに越したことはありません。
自分の言葉でわかりやすく、既定の語句を使って表現できるよう
とにかく書いてみることをお勧めします。
<試験の時の回答の心構え>
論述は、50分で4問ほどあります。
ということは、1問に10分ちょっと時間をかけることが出来ます。
10分ずつで回答を仕上げて、10分で見直しするイメージでいると良いかと思います。
まずはそう思って、自分を安心させてください。
でも、50分は思っている異常にあっという間です。
私は、まずは問題文から読むことにしました。
問題文で何を聴かれているかを把握してから、逐語録を読みますと、
どこがどうポイントなのかがわかります。
これが結果的に時間の節約になります。
このやり方は昔受験生の時に、塾の先生から教えてもらいました。
英語の長文読解、国語の長文読解も問題から読んで本文を読めと。
私は、先が見通せないと不安になるタイプだったので、
何を聞かれているかを把握したほうが長文も頭に入ってきました。
そして、後で文章(記述)にするときにポイントに在りそうなところに
線を引きながら読み進めて行きました。
記述する際には、
いきなり書き出さない!
ことが大切です。
記述内容に、間違ったテクニックを使うのはNGです。
都市伝説のように、
・ジョブカードを使って記入してもらうと書けばOKとか・・・
・適性診断テストを実施すると書くというようなこととか・・・
それで合格するなら国家資格の意味がないと思いませんか?
本当の意味で問いかけられていることに回答していないことが明確に伝わってしまい、減点されているのは目に見えています。
採点をする立場になった時にそういう決まりきった言葉でまとめられているものを見たらどう思うでしょうか?
クライエントに寄り添えていないなと思いますよね。
だからこそ、そうした都市伝説を信じずに、時間内に回答を仕上げるテクニックと文章を分かりやすく書けるトレーニングをしましょう。
地味ですが実際に時間を図って手書きで記入してみることが一番です!
そして、理由を求められたら理由で締める。
表現は○○の理由から~とか、○○だから~というフレーズで締めくくる。
何が悪くて何が良かったのかを言語化するトレーニングを積んでいく。
これをした上で、伝えたい言葉やフレーズをまずはピックアップする。
そして、最終的に文章としてつなげていくのです。
いきなり書き出してしまうと、まとまりのない文章になった時に、最初から消しゴムで消して書き直さなくてはなりません。
そうしている間に時間はあっという間になくなります!
語句を使って記述する問題は、語句のひとつひとつにつながりそうな文章をメモしていきました。
問いに対する答えになりそうなフレーズをさっと1行くらいでまとめてみてから、それをふくらませて、キーワードをつなげて回答用紙に文章の分量を調整しながらまとめて行きました。
実はこのやり方は、カラーセラピー(色彩心理)をしている経験が非常に役に立ちました。
なぜならカラーセラピーは色のキーワードから、クライアントに投げかけてフレーズを作るからです。
すべて下書きを試験の問題用紙に書くとそれも時間切れになってしまうので、ポイントの用語やフレーズ、書こうと思っていることのかけらをさっと書き留める感じでアウトプットしてから、解答用紙に正式に記述していくという感じです。
こうやって書くと非常にわかりづらく、抽象的な表現になってしまうのですが、一番の失敗パターンは、いきなり書き出して、わけがわからなくなって
けして書き直そうとして時間切れになってしまうことではないかと思います。
文章を書くことが苦手な方は、限られた時間でいかにわかりやすく表現するかを意識して練習することが慌てない試験対策になると思います。
時間があれば、仲間やホルダの方などにも見ていただくと良いかもしれません。
ロープレでも、クライアントの話していることのどこに焦点を当てていくか、展開の仕方はどうするのか?ということが見られますが、論述はそれを筆記にした形です。
だからこそ、論述対策はロープレ対策であり、ロープレ対策は論述対策だと言える!
試験を受けてみて、ホルダの方のおっしゃっていたことが腑に落ちました。
論述の勉強はなかなか時間をかけられないと思いますので、
効率よくやる工夫は必要かと思います。
具体的に文章を作る際に難しさを感じる方もいると思います。
なので、具体的なフレーズやキーワードについては具体例を書いたnoteをアップしていますので、参考になさってください。
少しでもお役に立てれば幸いです。