国家資格キャリアコンサルタント実技試験(ロープレ)対策②~悩んだ時の処方箋とチェックリスト~
【お断り】
2017年にアップしていた記事を一時期、noteに移行していましたが、キャリアコンサルタントとして5年が経過し、情報も古くなっている部分もあり、有料記事を無料にして、再度こちらに掲載することといたしました。
キャリアコンサルタント試験で実技の練習をしていると、ふとどんなことがポイントなのかわからなくなる時ってありませんか?
ロープレ練習をしていても上達している気がしないとか、いつも話が堂々巡りでその後の展開が想像できなくなり、やっているうちにわからなくなってしまうという経験は私もそうでしたが、誰でもあると思います。
実技(ロープレ)はどこを見られているのか?
もう一度、キャリアコンサルタント試験サイトの試験要項を確認してみましょう。(リンクに飛びます)
ロールプレイ:
・ロールプレイは実際のキャリアコンサルティング場面を想定して、面談開始から最初の15分間という設定で行う。
ロールプレイでは、キャリアコンサルタントとして相談者を尊重する態度や姿勢(身だしなみを含む)で、相談者との関係を築き、問題を捉え、面談を通じて相談者が自分に気づき、成長するような応答、プロセスを心がける
・受験者がキャリアコンサルタント役となり、キャリアコンサルティングを行う
口頭試問:
・自らのキャリアコンサルティングについて試験官からの質問に答える実技
問題数:1ケース
試験時間:20分(ロープレ15分・口頭試問5分)
合格基準
150点満点で90点以上の得点。
ただし論述試験の満点の40%以上、かつ面接試験の評価区分の中の「主訴・問題の把握」「具体的展開」「傾聴」のいずれにおいても満点の40%以上の得点が必要。
私たちはどのような基準で採点されているかは知る由もないですが、上記の内容から想像すると・・・この2つに絞られるのではないかと思います。
※これは私の勝手な見立てなので、あくまでも参考程度にお願いします。
チェックリストを意識する
<傾聴力>
・受け止めが出来ているか?
・共感的な態度で聞けているか?(表情なども含めて)
・断定的な表現や決めつけ、思い込みがないか?
<経験代謝>
・経験代謝が回るような展開が出来ているか?
・クライアントが発した言葉をとらえて聞けているか?問いかけているか?
これを踏まえて、
「主訴・問題の把握」
「具体的展開」
「傾聴」が出来ているかを採点しているのではないかと考えます。
聞かれる質問として情報もだいぶ出てきてはいますが、下記のようなところが平均的なところです。
★主訴と来談目的
(主訴と来談目的という微妙な文言に注意)
★この後の展開
(この後の面談をどう持って行くかについて)
★出来たところ出来なかったところ
(ロープレが失敗してもここで挽回できる)
★キャリアコンサルタントになったら
(将来どういう仕事や活動をしたいか)
私は実は主訴を聞かれなかったのです。
その他はほぼ上記通りのことを聞かれました。
来談目的だけを聞かれてそのまま次の質問へ・・・となり、聞かれなかったことに何か理由があるのでは?と悶々としてしまいました。
ある方は、出来なかったところを自分で言わないで隠してしまった、その結果だと思うが不合格だったという話も聞いたことがあります。
ケースは実に様々だと思うので、前にも書きましたが、こういう人が来るんじゃないかと想像しすぎるのは厳禁です。
そして意外に見落としがちなのは、マナーや礼儀です。
もうすでに試験会場へ案内され、ドアの前に立つところから試験は始まっています。
カバンの置き方、お辞儀の仕方、アイコンタクト。
国家資格キャリアコンサルタントとしてふさわしい態度なのかということも身だしなみを含めて落ち度がないようにしてください。
季節によって服装も悩むところだと思います。
ジャケット着用かどうかということも臨機応変に。
ロープレ中にメモを取るかどうかは、どちらが良いということはないと思います。
私は正直メモを取っているゆとりはなかったので、ボードとペンを持ちながら、真剣に話を聞くことに徹しました。
メモ出来たのはクライアント役の方のお名前だけだったのですが、お名前を忘れてしまうと致命的なので、名前はしっかりと忘れない様にしてください。
堂々巡り対策
ロープレでありがちなのが、堂々巡り。
話が同じところをくるくると回ったり、停滞して固まってしまうことです。
焦りますよね~。
そんな時に抜け出すために、意識したいのは「時系列」です。
時系列はいつこの問題が起きたのか?実感したのか?
大元となるきっかけがあったのか?
他に伏線があったのか?
このままいくと、このクライアントはどうなっていくと思っているのか?
例えば過去に戻りたいのか早く違う未来に生きたいと思っているのか・・・
本当はどう在りたい、どうしたいのか?
環境の影響はあるのか?
評価をどうとらえているのか?
まわりの人はどのように言っているのか?本当にそうなのか?
味わった感情からどのようなニーズがあるのかにフォーカスするなど・・・
このあたりを時系列でとらえて問いかけていくと、ひとつの突破口になると思います。